住宅ローンを検討していると、「つなぎ融資」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
「つなぎ融資って何に使うの?」
「よくわからない・・・」
という方もいらっしゃるでしょう。
ですが実はこの「つなぎ融資」、新築住宅を建てる際に必要となる方も多いのです。
そこで今回の記事では、つなぎ融資とは何なのか、どのような仕組みなのか、わかりやすく解説したいと思います!
つなぎ融資とは?
つなぎ融資
つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまでに必要となる資金を一時的に借り入れする制度です。
住宅ローンは、住宅が完成し引き渡されて初めて実行されます。
ですが、実際は住宅が完成する前に工務店などに「着手金」や「中間金」などの支払いが必要なケースが多々あります。
その時点では住宅ローンが実行されていないため、支払いに必要な資金を一時的に借り入れして立て替える必要がありますが、その際に利用するのがつなぎ融資です。
着手金や中間金などの支払いを自己資金で賄うことができる場合はつなぎ融資は必要ありませんが、そうでない場合はつなぎ融資を利用して資金計画を立てることになります。
つなぎ融資の条件
つなぎ融資は金融機関によって利用条件が決まっています。
たとえば、
・住宅ローンの審査が完了し、金融機関から融資の内諾を得ていること
・つなぎ融資の使途は、土地取得資金や建物建築資金に限られる
などです。
その他、借入限度額や回数など、金融機関によって個別に制限を設けている場合もありますので、つなぎ融資が必要になる際は事前に確認しておきましょう。
つなぎ融資の利用方法・注意点
返済方法
住宅ローンの融資が実行される際にその住宅ローンを利用して、つなぎ融資を一括完済します。
金利が割高
つなぎ融資の金利は、住宅ローンの金利と比較して一般的に割高です。
金利と借入期間がわかれば、どれくらいの利息がかかるか目安を計算することができるので、資金計画の参考にしてみてください。
(例)金利2.5%、つなぎ融資を使って着手金と中間金の2回支払う場合(融資額各1,000万円)
・着手金支払い~住宅引渡(=借入期間):120日間 とすると、その間の利息は
1,000万円 × 2.5% × 120日/365日 = 約82,190円。
・中間金支払い~住宅引渡(=借入期間):60日間 とすると、その間の利息は
1,000万円 × 2.5% × 60日/365日 = 約41,100円。
これらを合計すると、利息は82,190円+41,100円=約123,290円となります。
諸費用がかかる
住宅ローンとは別に、つなぎ融資についても諸費用がかかります。
具体的には印紙代、事務手数料、住宅融資保険料、団体信用生命保険料などです。
金融機関によって必要な諸費用が異なるため、事前に調べておきましょう。
住宅の完成が遅れると支払利息が増える
上述したとおり、つなぎ融資は住宅の完成・引き渡し時に住宅ローンを使って完済することが一般的です。
つなぎ融資は借入~住宅完成までの期間に利息がかかるので、住宅の完成が遅れるとその分支払利息も増えることになります。
まとめ
今回は「つなぎ融資」について解説しました。
■ポイント
・つなぎ融資は、住宅ローンが実行される前に必要となる資金を確保するための一時的な融資
・利用に際しては、使途や住宅ローン審査状況など条件がある
・金利が割高、諸費用がかかるなど注意点も理解しておく
着手金や中間金でも大きな費用がかかるため、つなぎ融資が必要となる方は多いと思います。
仕組みをしっかり理解して資金計画を立てましょう!