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パッシブデザインとは?【自然エネルギーを利用した家】

「パッシブデザイン」という言葉を耳にしたことはありますか?

近年、省エネ意識が高まったことで注目されています。

本記事では、「パッシブデザイン」について分かりやすくご紹介していきます。

パッシブデザインとは?

パッシブデザインとは、太陽の熱や光、風のような「自然のエネルギー」を最大限に活用して住空間をつくる建築手法のことです。

「パッシブデザイン」を取り入れることで、電気やガスへの依存率を減少させ、省エネで快適な暮らしが期待できます。

  

パッシブデザインの具体例

実際にどのような設計がされているのか具体例をご紹介します。

  • 冬は南からの日射をたくさん取り入れるように設計をして、暖房を使う時間を抑える
  • 住宅の周りにある木々をカーテン代わりに使用する
  • 吹き抜け窓や大きな窓を設けて、自然風だけで過ごせる期間を長くする
  • 窓の位置を春夏秋冬の日差しの高さを計算して決める

 

 パッシブデザインのメリットとデメリット

 

メリット

  • 電気代やガス代など光熱費の節約につながる
  •  自然のエネルギーを活用するため環境に優しい住宅が実現する
  •  エアコンの冷風で体調を崩すことがなく健康的にも優しい

 

デメリット

  • パッシブデザインは設計が重要になるため、設計・建築費が高くなる可能性がある
  •  絶対的に効果が得られるとは限らない
  •  自然のエネルギーをもとに設計するため、希望条件を満たせないなど設計の自由度が限られてしまうことがある

 

パッシブデザインを取り入れる際のポイント

パッシブデザインを採用する際、以下5つのポイントを設計に取り込むことで、快適な住まいづくりが実現します。

  • 窓から入る日光の熱を暖房として使用する
  • グリーンカーテンや庇のデザインで日光を遮る
  • 天窓や吹き抜けを利用した室内の明るさ
  • 自然風を利用して夏を涼しく保つ
  • 高断熱・高気密で自然の恵みを守る

 

 

窓から入る日光の熱を暖房として使用する

特に冬、窓から入る日射熱を蓄熱させ夜間に暖房として利用します。これを日射熱利用暖房といわれています。

  1.  日射熱を取り入れ(集熱)
  2. 取り込んだ熱を逃がさず(断熱)
  3. 蓄える(蓄熱)

この3つの事が実現できると、室内の温度変化を小さくすることができ、暖房エネルギーを最小限に抑えることができます。日射熱利用暖房の効果を得るためには蓄熱性能を上げる工夫が最も重要になってきます。

グリーンカーテンや庇のデザインで日光を遮る

夏の涼しさを実現するためには、日射を室内に入れないつくりが必要になります。

日射熱を遮ることで、冷房に使うエネルギーを削減します。

夏は太陽光が室内に入らないように、冬場はできるだけ太陽光が室内に入るような工夫が必要です。

天窓や吹き抜けを利用した室内の明るさ

昼間は電気を使わず太陽光だけで明るく過ごせる工夫をすることで、照明のエネルギーを削減することができます。

天窓や高窓、吹き抜けといった設計をすることで、室内の奥の方まで自然の光を行き渡らせることが可能です。

 

自然風で夏涼しく

冷房代わりの涼しい風、換気の役割を果たす風として自然風を利用します。

風の向きや住宅内での風の動きを予測し窓を計画的に配置することで、家全体に自然風を行き渡らせることができます。

高窓を設置したり、風を呼び込む出窓や袖窓したり、窓そのものの工夫も大切です。

 

高断熱・高気密で自然の恵みを守る

高断熱・高気密は、パッシブデザインのベースとなります。

夏涼しく冬暖かい家を実現するために、断熱・気密は必須条件です。

断熱性と気密性を高めることで、自然エネルギーで得た暖かさや涼しさを持続的に保ち、省エネにつながります。

 

パッシブデザインと省エネ、ZEHの関係

 

省エネ×パッシブデザイン

パッシブデザインを採用する目的は、「自然のエネルギーを活かして、夏は涼しく冬は暖かく快適な住まいをつくる」ことにあります。

太陽光や自然風を活用するパッシブデザインを住宅に取り入れることで、消費エネルギーを削減でき省エネ対策につながるのです。

例えば、パッシブデザインを取り入れることで、夏場の冷房エネルギーは15~45%程度削減できるといわれています。

冬場の早朝、暖房をつけていないにも関わらず室内温度が平均よりも約4度高いという報告もあります。

パッシブデザインを取り入れることで、省エネに貢献しつつ住み心地も格段に良くなるといえます。 

 

ZEH×パッシブデザイン

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、

住宅の断熱性を高め省エネ設備や太陽光発電などを使用してエネルギーを創り出し、

「一次消費エネルギー消費量(日々使う電気やガスなど)-創るエネルギー量≦0」にできる住宅を意味します。

パッシブデザインと違ってZEHは、太陽光発電などのシステムを積極的に使用してエネルギー削減を目指します。

自然の力を利用する「パッシブデザイン」と、太陽光発電などでエネルギーを創り出して実質的な消費エネルギーをゼロにしようとする「ZEH」を組み合わせることで、より環境に配慮した快適な住まいが実現できると期待されています。

この2つを上手に組み合わせた家を「パッシブZEHの家」といわれています。

 

ZEH×パッシブデザインのメリット

 

長期的なコスト削減

自然エネルギーを設計の段階から取り入れることで、自然に冷房や暖房を使う時間が短縮され、光熱費が節約されます。

また、長年使用することで新しい設備に変えなければならない事態を回避することができ、設備投資の費用も抑えることができます。

 

家族の健康

夏は涼しく冬は暖かい住宅は健康維持につながります。

長時間冷房による冷えから身体を守ることができ、室内を一定の温度に保つことでヒートショックの予防になり、結果として家族の健康も保障されます。

 

補助金の交付を受けられる可能性がある

パッシブZEHの住宅は、条件はありますが補助金交付の対象となる可能性があります。

これは国がゼロエネルギー住宅を促進するための制度です。

ZEHの補助金情報はこちら

まとめ

本日は自然のエネルギーを利用して設計する「パッシブデザイン」についてご紹介しました。

住宅における省エネが注目されている今日、電気やガスに頼りすぎず自然エネルギーを活用した省エネな住まいを実現してみませんか。

パッシブデザインは設計が肝となります。パッシブデザインを検討している方や、興味のある方は、ぜひ専門家に相談してみてください。

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