ほとんどの人の家づくりには「予算」があるでしょう。
予算内で満足度の高い家を完成させるには、コストをかけるところと抑えるところのバランスを
とることがとても大切です。
家づくりでは何がコストを左右するのか?
- 家の大きさ・形
- 間取り
- 使用部材や設備のグレード
- 土地の価格
- LCC(ライフサイクルコスト)
1、家の大きさ・形
施工面積が大きくなるほど材料費がかかり、必要な足場や工期も増えます。
当たり前かもしれませんが、建てる家が大きければ大きいほどコストはアップしていきます。
また、床面積が同じ家でも凹凸がある形ほど必要な材料が増えていき、施工の手間も増えるため
コストがかかってきます。
2、間取り
部屋数が多かったり、ロフトやスキップフロアを多用したりした複雑な間取りの家は
間仕切りの壁が多い分、内装材が多く必要になり施工の手間もかかるためコストアップします。
間仕切りの少ないオープンな間取りのほうが、コストは抑えやすくなります。
3、使用部材や設備のグレード
外装材や窓、床材や壁紙、水周りの設備など、グレードに幅があるものは
どれを選択するかで材料費が変わってきます。
また、外壁材や壁紙、床材など材料によって施工方法や下地処理などが違うものは、
施工期間の違いやかかってくる人件費によりコストに差が生まれます。
4、土地の価格
土地を購入して家を建てる場合、土地の取得費用が総コストの中で大きな割合を占めることになります。
土地の広さや形状、方位、場所、地域などによって土地の価格には大きな差が出ます。
土地選びによって総コストは百万単位で違ってくることもあります。
5、LCC(ライフサイクルコスト)
LCCとは、竣工から家の耐久年数を超え解体するまでを含めた総費用(生涯費用)のこと。
家を建てるために必要な建設費用(イニシャルコスト)だけでなく、水道光熱費やメンテナンス費などの
ランニングコストも含まれます。
断熱性能、耐久性能、メンテナンス性なども考慮し、費用対策を考えて家を計画する必要があります。
新築時に支払う建築費(初期費用)は、将来、必要な見えにくい費用となり、氷山の一角のようです。
コストダウンするときのポイント
【見えない部分はケチらない】
住心地の良し悪しは、躯体の質や断熱性能など建物の見えない部分に左右されます。
躯体や断熱性能など、住まいとしての機能や性能に影響する部分は、
コストを絞らないほうが懸命だろう。
【コストダウンするときに考える場所】
どうしても予算をオーバーしてしまう場合、壁や天井など後からリフォームで変更しやすい部位の
材料のグレードを落とすことが考えられます。
施工面積の大きな部分なので、コストダウンの効果も大きくなるでしょう。
【施主支給で調達する】
コストを下げるために施主自身が設備器具や材料の調達、DIYで施工することもできるでしょう。
ただし、不具合が起きた場合の責任の所在が曖昧になるなどの理由で住宅会社から
断られることも多い。
お金のかけどころのバランスを考える
家造りでは、自分にとって住まいとはどんなところなのかを考え、
費用をかける場所のメリハリをつけていくことが大切です。
例えば、
- 人を沢山呼びたいと思えば、LDKの内装を豪華にし、他の部屋をシンプルにする。
- 家の大きさや形にはこだわらずなるべくシンプルに抑え、設備機器を充実させる。
- とにかく広さをもとめ、内装のデザインをシンプルにする。
人それぞれ、「住まい」にもとめることは多種多様なので
どんな暮らしをしたいかを考えていくと、お金をかけるポイントが明確になっていくでしょう。
まずは予算を決めるところからのスタートになるのでこちらもご参考に。