新居に合わせて家具、家電、食器を新調・買い足しする人がほとんどではないでしょうか?
置きたい家具を優先的に考えお家の間取りを考えたり、空間作りをされる方も多くなりました。
家具一つでお部屋の雰囲気がガラリと変わるので、選ぶインテリア家具も重要なポイントですよね。
家具を探していた時、あるいは家づくりを考えていたときに、”ミッドセンチュリー”という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。
よく耳にするけど、ミッドセンチュリーって結局何なの?という方もいらっしゃると思うので、今回はミッドセンチュリーに関したお話を中心に、家具選びや配置のポイントなどを解説したいと思います。
ミッドセンチュリー
ミッドセンチュリーとは
ミッドセンチュリーとは20世紀半ばの1940~60年代に流行した家具や建築物のデザインを指し、ミッドセンチュリーモダンとも呼ばれるインテリア様式のカテゴリーのひとつです。
ミッドセンチュリーデザイン家具の発祥地はアメリカで、第二次世界大戦中に軍事産業によって新たに開発した技術、「FRP」と呼ばれるガラス繊維強化プラスチック、正型積層合板「プライウッド」が家具の製作に応用されました。
それまでのインテリア家具のデザインは直線的なものが多く、製造も手間の掛かるものが一般的でしたが、上記の素材を家具に用いることで曲線的なデザインが可能となり、シンプルな形状のため生産効率も上がりました。
無駄を排除したシンプルでモダンなデザイン性の高い家具はたちまち人気となり、一気に普及していきました。
曲線を用いた近未来的なデザインに加え、明るく華やかなビビットカラーが使われているものも多く、これは当時流行していたポップアートと関係しているとも言われています。
代表的なミッドセンチュリー時代のインテリアデザイナー
チャールズ&レイ・イームズ
ミッドセンチュリー家具と聞いて真っ先に思い浮かぶ方も多く、シェルチェアは誰もが一度目にしたことがあると思います。
夫婦で活動していた彼らは軍事産業により開発された素材と金属を家具製作に取り入れ、工業製品のデザインに大きな影響を与えました。
デザイナーである傍ら、建築家、映画監督など幅広く活動していました。
イサムノグチ
彫刻家・インテリアデザイナーとして活動していたイサムノグチがデザインした代表的な作品、和紙を使った光の彫刻”AKARI”は、日本でも馴染みがあり、ニューヨーク近代美術館をはじめ、多くの美術館・ギャラリーなどに展示され世界中から愛されています。
1970年に開催された大阪万博では彫刻噴水”月の世界”を手掛け、現在では万博公園で目にすることができます。
代表的な家具作品の一つであるコーヒーテーブル、通称ノグチテーブルは”AKARI”同様、憧れを持っている方も多いのではないでしょうか。
ジョージ・ネルソン
ハーマンミラー社のデザインディレクターを務めた人物で、小さな会社であったハーマンミラー社を世界的に有名な家具メーカーと成長させたとして今なお語り継がれています。
当時無名だったイームズ夫妻を同社デザイナーに推薦した人物であることでも有名です。
ミッドセンチュリーを使った空間作り
ミッドセンチュリーな空間にするためのオススメな家具は、サイドボード、ローテーブル、ソファの3つです。
サイドボードとは、背の低い収納家具で、テレビ台として利用されている方が多いです。
テーブルもなるべく背の低いコーヒーテーブルを選び、ソファは四つ足のシンプルな形状のモノで、空間の大きさ・コーヒーテーブルのサイズに合わせたモノを選ぶことが大切です。
色合いはウォールナットやナチュラルなものが人気で、素材や色味、デザインを揃えると空間に一体感が生まれ、お洒落な空間にすることができます。
ミッドセンチュリー家具はカラフルなモノも多いので、チェアやソファのファブリックは鮮やかな色味のものを選んで、お部屋のアクセントとしても面白いかもしれません。
家具の配置はあくまで生活を意識し、飾りすぎないことが重要です。
最後に
家も家具も人と一緒に時を過ごし、時間を紡いでいきます。
長い時を一緒に過ごすパートナーとなるインテリア家具。
そんな自分のお気に入りの家具を見つけ、お部屋の空間・暮らしを豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。