家を建てたいと考えてから、実際に住み始められるまでには
どれくらいの期間がかかるのでしょうか?
建築家へ依頼した場合、どんなスケジュールで進んでいくのかを設計事務所を運営している筆者がご説明します。
【目安】設計事務所で家づくりをする場合は約12ヶ月〜
設計事務所の場合、施主様に合わせた理想の住まいをつくるために
デザインやコスト管理など全てゼロからスタートするため、ハウスメーカー等よりも時間をかけてプロジェクトを進めます。
家づくりはどんなスケジュールで進んでいくのか
弊社の場合のスケジュールを例に、支払いのタイミングなども含めて詳しく解説致します。
設計事務所によって異なりますので、ご注意ください。
①問合せ〜初回プランご提案まで【約1ヶ月】
まずは初回面談の機会を設け、設計事務所の考えや進め方などの重要事項の説明を致します。
その際にお客様のご要望や理想の暮らし等についてもじっくりとお伺いし、建築家がそれを元にデザインを考え、
後日間取りや外観のご提案をする形となります。
土地の有無や相談内容によって、ご提案までの時間は変動する場合がありますが
初回プレゼンテーションの際には図面の他にパースや模型などを使ってご説明を致します。
費用:10万円(弊社にご依頼頂ける場合は無償)
②ご提案を受けてから〜設計監理契約【約2週間】
ご提案内容に納得し弊社にご依頼いただける場合は、設計監理契約を結びます。
設計契約に関する重要事項を説明し、今後の建築スケジュールをご一緒に確認頂くようになります。
設計監理契約の際に全体の設計費用の1/3
③基本設計【約3〜6ヶ月】
設計監理契約を結んだ後、本格的に設計をスタート致します。
ファーストプランに対してのご意見やご要望をお聞きし、プランニングに反映させて行きます。
設計においてこの期間が最も長く、お客様が納得いくまで打ち合わせとご提案を繰り返します。
主な打ち合わせ内容
- 間取り
- 外観のデザイン
- 設備機器(キッチン、浴室、トイレetc)
- 各所の仕様(仕上げの素材etc)
- 照明や建具
④実地設計【約3〜6ヶ月】
基本設計が完成した後に、内外装の仕上げ・構造計画・設備計画などさらに細かい内容について検討を進め、
一つ一つの素材や仕様を盛り込んだ詳細な図面を作成します。
主な打ち合わせ内容
- 仕上げ材の色や材料
- 照明器具
- 外構
- サッシ
⑤工事見積もり・施工会社選定【約2ヶ月】
これまでに作成した図面をもとに、数社の施工会社に工事見積もりを依頼致します。
複数社に見積もりを依頼することは手間と時間が余計にかかってしまう部分ではありますが、
そうすることにより金額の比較が可能となり、より安心できる家づくりへと繋がります。
見積もりが予算よりもオーバーしている場合もあるので、必要に応じて変更案・減額案を作成し、工事金額を調整します。
→予算がオーバーした場合はこちらを参考に。
最終的に金額の他に技術力や対応力を判断し、お客様と一緒に施工業者を選定します。
⑥確認申請【約1ヶ月】
工事見積もりと並行し、建築確認申請の必要書類を作成・提出します。
確認済証受理をもって着工の準備が整いますので、
いよいよ工事スタートとなります。
確認申請完了の際に全体の設計費用の1/3
⑦工事期間【約6ヶ月】
建築規模や工法によって工事期間は変動しますが一般的な木造住宅で約6ヶ月の時間がかかります。
→工事の詳しいスケジュールはこちら
⑧竣工検査・引き渡し
建物が完成したら、お客様・施工者・設計者の3者にて不具合がないかの立ち合い検査を実施します。
指摘事項内容に応じて是正工事を行い、全て完了後にお客様への引き渡しとなります。
竣工の際に全体の設計費用の1/3
⑨引越し・各種手続き
お引き渡しを終え、無事に入居可能となります。
引越しの際に様々な手続きがありますので、事前に確認しましょう。
→引越しの際にやることはこちら
まとめ
こだわりの住まいをつくりたいと考えている分だけ多くの時間が打ち合わせにかかります。
設計事務所に相談するタイミングは、早くても悪いことはないので
大まかなスケジュールを把握し、余裕を持って家づくりをスタートさせましょう。