近年、新築住宅において設置する家庭も増えてきている太陽光発電。
「自家発電できるのはわかるけど、設置費用が高いのでは？」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、太陽光発電のメリットやデメリット、補助金情報などについてもご紹介します！
太陽光発電のメリット
光熱費が削減できる
太陽光発電で作った電気は自宅で使うことができるので、その分電気代を支払う必要がなく、光熱費を削減することができます。
特に電気料金が値上がりしている今、その影響を受けることなく光熱費が削減できるのは大きなメリットと言えます。
余った電力は売電可能
自分の家で使いきれずに余った電力は、電力会社に売電することができます。
国が定める「固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で一定期間買い取ることが約束されています。
固定価格買取制度は再生可能エネルギーを普及させるため、2012年から始まった制度です。
2022年度の買取価格は、一般的に住宅に設置される10kW未満の太陽光発電であれば、1kWhあたり17円（期間は10年間）となっています。（資源エネルギー庁HPより）
つまり、2022年度からこの制度を利用して売電を始めた場合、10年間ずっと1kWhあたり17円で買い取ってもらえるということになります。
自宅の電気もまかなった上で更に売電できれば収支はプラスとなり、これも大きなメリットです。
蓄電池を使えば災害時の備えになる
太陽光発電に加えて蓄電池を設置した場合、発電した電気を蓄電池に溜めることができます。
蓄電池に電気を溜めておけば、災害が発生して停電した際でも電気を使うことができます。
近年日本では毎年のように大きな台風や地震などの災害が発生しており、その度に停電が発生しています。
生活に欠かせない電気を溜めておけると、いざというときに安心ですね。
なお、蓄電池の容量や使用する家電によってどれくらいの電力が使用できるか変わってきますので、購入を検討する際はよく調べてみましょう。
設置費用の低下
数年前までは「設置費用が高い」というイメージが強かった太陽光発電ですが、ここ最近は設置費用がかなり下がってきています。
新築住宅における太陽光発電の平均的な設置費用を以下の表で見てみると、年々下がっていることがわかります。
| 設置年 | 設置費用（万円/kW） |
| 2012年 | 43.1 |
| 2013年 | 39.1 |
| 2014年 | 36.7 |
| 2015年 | 35.8 |
| 2016年 | 34.6 |
| 2017年 | 34.5 |
| 2018年 | 31.4 |
| 2019年 | 29.3 |
| 2020年 | 28.6 |
（出典：資源エネルギー庁「太陽光発電について」2020年11月）
多くの方が気になるであろう設置費用ですが、年々下がっているというのは朗報ですね。
設置を検討している方は今後の動向にも注目してみましょう。
自治体によっては補助金が出る
現在は国全体で再生可能エネルギーの導入が推進されているため、自治体によっては設置の際に補助金が出るところもあります。
ちなみに、福島県と福島市では太陽光発電の設置についての補助金があります（2022年度）。
・福島県（令和４年度福島県住宅用太陽光発電設備等補助制度）
補助額：1kWあたり40,000円（最大160,000円まで）
・福島市（福島市脱炭素住宅整備助成事業）
補助額：40,000円
福島県・福島市ではそれぞれの補助金を併用することができるので、条件を満たした方は最大で20万円の補助金を受けることが可能となります。
他の自治体でも補助金制度を設けているところはありますので、お住まいの自治体で補助金があるかどうか調べてみてくださいね。
太陽光発電のデメリット
天候や地域によって発電量が変わる
当然ですが、太陽光発電は太陽の光を受けて発電するため、雨や曇り、雪など天候が悪い日は発電量が少なくなります。
１年を通しても、梅雨や台風など晴れ間が少ない時期には発電量が減ってしまいます。
また、地域によっても発電量が異なります。
一般的に日本海沿いの地域では年間日照時間が比較的少ないと言われており、また、降雪の多い地域では冬の日照時間が少なくなります。
このように天候や地域によって発電量が左右される点はデメリットの一つです。
お住まいの地域の平均的な気候や天候などを調べてみて、年間でどれくらいの発電量が見込めるか試算してみても良いかもしれませんね。
定期的にメンテナンスが必要
太陽光発電は設置した後も定期的なメンテナンスが必要です。
国では数年に一度の点検が推奨されており、その度に費用がかかります。
定期点検、点検に必要な足場設置費用、清掃、設備交換・・・など合計すると数万円〜数十万円程度かかる場合もあります。
太陽光発電を検討する際には、設置費用と光熱費・売電費用を比較しがちですが、数年に一度はメンテナンスが必要となることも踏まえて、メンテナンス費用も含めた費用比較をしてみましょう。
まとめ
今回は、太陽光発電のメリット・デメリットを紹介しました。
近年設置が増えている太陽光発電ですが、メリットとデメリットがそれぞれあります。
ご自身の地域の状況や環境も大きな要素になってきますので、それらも考慮しながら、メリット・デメリットを踏まえて設置するかどうか検討してみてくださいね。
