ほとんどの方にとって、一生に一度の家づくり。
だからこそわからないことが多く、出来上がってから後悔することも…
今回は、設計事務所の経験をもとに、家づくりで失敗しがちな点を具体的に挙げてみました。
失敗エピソードを参考にして後悔しない家づくりに取り組みましょう。
失敗例と対策
収納量や場所
居住スペースで快適に過ごすために必要な収納スペース。
図面上だといまいち広さや使い勝手がわからず、引っ越ししてから収納量が足りない…なんてことも。
【よくある失敗例】
- 洗面所の収納スペースが足りない(棚やラックを購入しても置く場所がない)
- 子供のための収納がない
- 収納の中を上手く使いこなせない
- 床下収納を作ったが利用頻度が少ない
- 収納の扉が使いづらい
【収納をうまく配置するために】
収納スペースは家の面積の12〜15%が理想とされています(戸建の場合)
そして収納について検討する際には、未来のライフスタイルも想像しつつ考えることが大切です。
子供の成長や趣味などにより、それぞれの家庭にとって必要な収納量は変わってきます。
また収納扉の開け方、中の仕切りや棚のつくりかたによって、使い勝手が全然変わってくるので
注文住宅を設計の際は収納の中までしっかりと打ち合わせしましょう。
コンセントの位置に関して
見落としがちなコンセントの位置や、配線についても多く失敗例があります。
日々の生活の中で使う家電や掃除などを考え検討しましょう。
【よくある失敗例】
- テレビの配線が使いにくい
- 玄関にコンセントがなく掃除しにくい
- 調理家電が増えたがコンセントが足りない
- コンセントの数は多いが、欲しい場所になかった
【上手にコンセントや配線を考えるために】
部屋の間取り、大きさが決まったら、家具や家電の配置を考え
想定されるコンセントの場所を検討してみましょう。
コンセントの位置は抜き差しがしやすい場所にあるか、照明のスイッチは
ドアの裏に隠れていないか等細かいところまでチェックしていきます。
図面に家具や家電を設計士さんに記載してもらうと、より具体的なイメージが
できてくるのでおすすめです。
部屋の明るさ(照明)に関して
近年ダウンライトが標準仕様となっており、暮らし始めてから暗いと感じても
明るさを調整するのが難しい場合があります。失敗しないように照明設計まで
しっかりと考えていきましょう。
【よくある失敗例】
- 照明の明るさが足りない
- 欲しい場所に照明器具がなかった
- センサー式を導入すれば良かった
- 家の外の照明まで気が回らなかった
【照明で失敗しないために】
コンセントを検討する際と似ていますが、まずは部屋の間取りが大きさが決まったら
家具や家電の配置を検討しましょう。
生活スペースを中心に照明の配置を考えていくのが失敗しない近道です。
トイレや廊下などはセンサー式にしておくと便利です。
部屋の広さに関して
間取りが完璧でも使用用途に見合った部屋のサイズがないと生活しづらい空間になってしまいます。
広ければ良いというものでもないので、デメリットも要チェックしておきましょう。
【よくある失敗例】
- リビングを広くしすぎて、冷暖房の効きが悪く光熱費がかさむ
- キッチンがせまく使いづらい
- 寝室が狭く、ベッド以外に置けなくなってしまった
- 思ったように家具が配置できない
- ロフトをつくったが、意外と使わない
【間取りや配置を上手にするために】
図面上でみているものが実際に出来上がってみて、部屋の大きさのイメージが
思っていたものと違ったということはよくあることです。
そんな失敗をしないために重要なことは、
- 平面図に家具や家電まで設計士に書き込んでもらう
- 展開図までしっかりと打ち合わせする
上記の2点を行うだけでより部屋の広さがより具体化し、出来上がってからのギャップがなくなります。
生活音や外部音に関すること
家の中での物音や外からの騒音など、音に関しての失敗も多くあります。
人それぞれ不快に感じる音のレベルは違いますが、家づくりの中で検討するポイントのひとつです。
【よくある失敗例】
- 2階部分の足音や声が響いてうるさい
- 乾燥機や食洗機の音が響いて夜の使用ができない
- 抜き抜けにしたが音が筒抜けになってしまう
- 浴室と隣地が近く、気をつかってしまう
【音のトラブルを解決するために】
生活する上で足音や声、お風呂やトイレの排水音など様々な『音』が発生します。
あらかじめ音が発生するであろう部屋や設備をピックアップし、間取りとどう関係しているかを
把握することが大切なポイントです。
自分の家だけでなく、隣の家の配置も合わせて考え、自己完結しない家づくりを心がけましょう。
どうしても気になる場合は、防音シートや遮音シートというものがあるので
施工時に検討する項目として頭にいれておきましょう。
外構や庭に関すること
家づくりは内部だけでなく、外構の計画がとても大切です。
駐車場や庭の配置、アプローチの在り方で家の印象が大きく変わってくるので
間取りと同じくらい重要な位置づけです。
【よくある失敗例】
- 洗濯物を干すスペースをつくれば良かった
- 駐車するときに電柱や外壁が邪魔になる
- 外に収納を作れば良かった
- 室外機が丸見えになってしまった
【上手な外構計画を立てるために】
まず外構計画を立てる上で一番重要なことは、建物をどこに配置するか。ということです。
建物までのアプローチや駐車場の位置などをきめるポイントとなり、家全体の印象にも大きく関わってきます。
どうしても注文住宅を建てる場合ですと、室内ばかりに目がいきがちですが、
外構図面も同時に進行し少し引いた目線で家全体のことも考えていきましょう。
まとめ
今回は家づくりでの失敗例や対策をご紹介致しました。
初めての家づくりだからこそ、多くの情報を集め満足のいく住まいができるよう
ぜひ参考にしてみて下さい。