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「コンクリート」「モルタル」「セメント」の違いってなに?

コンクリート、モルタル、セメントは建築の材料として使われていますが、見た目が似ていて3つの違いを知らないという方もいるのではないでしょうか。

本記事では、コンクリート・モルタル・セメントの違いについてご紹介していきます。

 

コンクリートやモルタルは、セメントから作られています。

はじめに、「セメント」とはどのようなものなのか、みていきましょう。

「セメント」とは?原料や特徴は?

セメントとは、灰色の粉末で水や液体を混ぜることで、接着したり固まったりする性質をもつ材料のことです。建築で耳にすることが多いですが、歯科など建築以外の場所でも用いられています。

セメントが初めて使われたのは、エジプトにあるピラミッドだといわれています。

セメントの歴史は古いのです。

 

セメントの原料

セメントは何から作られているのでしょうか。

建築で用いられているセメントは以下の原料が一定の割合で混合されてできています。

 

  • 石灰石
  • 粘土
  • けい石
  • 酸化鉄
  • 石こう

 

セメントの特徴

セメントの特徴は主に、

  • 接着性
  • 水硬性
  • 収縮性
    以上の3つがあります。それぞれ詳しくみていきましょう。

接着性がある

セメントには接着性があります。

水や液体を混ぜることで接着します。

水硬性がある

セメントは元々、灰色の粉です。水を加えることで硬くかたまります。

この性質を水硬性といい、建物を建てる際に最も重要な性質です。

収縮する

セメントは水を加えることで固まる性質がありますが、同時に収縮する特徴もあります。

固まったセメントは乾燥し水分がなくなると、物質同士が互いに引っ張り合って収縮を始めるのです。

この性質は、コンクリートやモルタルのひび割れに大きく影響を与えています。

 

「コンクリート」と「モルタル」の素材や特徴は?

次にセメントから作られている「コンクリート」と「モルタル」の素材や特徴をみていきましょう。

 

「コンクリート」について

コンクリートは建築や土木工事などの材料として、広く利用されています。

コンクリートの素材にはどんなものがあるのでしょうか。どんな特徴があるのでしょうか。

 

コンクリートの素材 

コンクリート=セメント+水+砂+砂利

 

コンクリートはセメントに水、砂、砂利を加えて作ります。

コンクリートの材料として使用する砂や砂利のことを「骨材」といい、その中でも大きな砂利を「粗骨材」、小さな砂利を「細骨材」とよばれています。

「粗骨材」はコンクリートのみに含まれていて、粗骨材と細骨材がセメントと合わさることで、建築材料としての強度を生み出しているのです。

そして、これらの素材は安価で大量に手に入れることが可能なため、様々なところで使用されています。

コンクリートの特徴

コンクリートには以下のような特徴があります。

 

・強度が高い

コンクリートは強度が高いため、柱や梁、壁などの構造体に使われています。

・圧縮力に強い・引張力に弱い

コンクリートは、圧縮する力に強い一方で、引っ張る力には弱くなります。

この性質を補うようにできたのが、コンクリートの中に鉄筋を入れた「鉄筋コンクリート」です。

・ゆっくり固まる

コンクリートは、水と化学反応を起こすことで固まります。

コンクリートの固まる速さは種類によっても異なりますが、ゆっくりと固まる傾向にあります。

 

 

「モルタル」について

最近では、インテリアの世界でも「モルタル」という言葉をよく耳にします。

モルタルは何で作られていて、どんな特徴をもっているのでしょうか。

 

モルタルの素材

「モルタル=セメント+水+砂」

モルタルは、セメントに水と砂を加えて作られています。

コンクリートと違って、砂利は含まれていません。

モルタルの特徴

 

・柔軟性がある

モルタルは、柔軟性があるため接着剤として使用することが多いです。

建物の外壁やレンガ、ブロックを接着させるのに使われています。

・装飾性が高い

モルタルは装飾性が高く、仕上げ材としても使用されます。

最近では、モルタルを用いておしゃれな空間をつくるのが人気です。

・加工がしやすい

モルタルは砂利を含まないため、柔らかく加工がしやすいメリットがあります。

 

・強度が不十分

強度が不十分であるため、建物の構造体には使用されません。

利用の用途は?どんなことに使われるの?

コンクリートやモルタルは住宅のどのような場所で使われているのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

 

コンクリートの主な用途

 

コンクリートは主に、強度が必要な住宅やビルなどの構造体に使われています。

また、橋、高架、ダム、トンネル、港湾などの大規模なインフラ設備にも用いられ、幅広い場面で用いられています。

モルタルと違って、装飾目的に使われることは少ないです。

 

 

モルタルの主な用途

 

モルタルは主に、コンクリートの上塗り材やタイルやレンガの接着剤として使用されています。

特に、コンクリートの上塗り材として使われることが多いです。

モルタルは、柔軟性があるため仕上がりも柔らかい雰囲気となり、外壁材としても用いられます。

また、モルタルのひび割れしにくい性質を活かして、振動を受けやすい建物に使うこともあります。

 

まとめ

本日は、「コンクリート」「モルタル」「セメント」の違いについてご紹介してきました。

 

主な違いは、以下の2つです。

・セメントはコンクリートとモルタルの材料になるものである

・コンクリートは構造体に、モルタルは仕上げ材に使われる 

 

言葉はきいたことあるけれど、具体的に知らなかったという方もいるのではないでしょうか。

住宅について検討する際に、ぜひ役立ててみてください。

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